ここでは、うちで使っている巣箱、いままでに使った巣箱について、また、巣箱に入れてあげる巣材についての考えを記します。
1. | 巣箱を置くか? | |||
2. | 巣箱にはどんなものを? | |||
(1) | 巣箱の大きさは? | |||
(2) | どんな巣箱を使っているのか? | |||
(3) | ティッシュ箱の巣箱 | |||
3. | 巣材には何を? | |||
1.巣箱を置くか?
巣箱を置くかどうか? これも意見の分かれるところです。 実際、ハムスターによっては巣箱を置いても使わないことも結構あります。 巣箱に入れて置いた巣材を好きなところに運んで積み上げ、好きなように「かまくら」を作って悠々自適に暮らすハムスターも、なかなか可愛いものです。
そういう意味では、ハムスターの好きなようにさせてあげるのが、住処については一番良いように思います。 従って、巣箱は入れてあげるけれど使わないハムスターの場合には、単なるアクセサリーとしてあるいは巣材の置き場所ていどに、そのまま置いておくか、あきらめてある時取り去ってしまうのもまた良しとした方がよいでしょう。
「巣箱がない方がよい」という人も居ます。 巣箱があることで不衛生になるというのがその理由のようです。 しかし、巣箱を好むハムスターたちは、おそらく静かでそして明かりの入らない、落ち着ける居場所として巣箱を選んでいるのだから、ケージの中にそういう場所を作ってあげる必要があるのではないかと私は思います。 うちの場合、ハムスターは独立した部屋にいて、昼間は人間の気配のないところで暮らしていますが、それでも巣箱を好むのなら、巣箱を入れておいてあげることも決して悪いことではないと思っています。
衛生面に関しては、巣箱の有り無しより、やはり掃除の頻度と丁寧さでカバーしてあげる方が現実的と思います。 つまり、敷き材の交換頻度が低ければやはり汚れは拡散しますし、巣津箱がある場合には巣材の交換頻度が問題になります。 巣箱そのものの汚れにも気を付けてあげる必要があるでしょう。
2.巣箱にはどんなものを?
さて、では巣箱を入れるとしてどんなものがよいのでしょう?
うちでは、巣箱の形よりも、大きさと通気性を気にしています。
(1)巣箱の大きさは?
巣箱の大きさは、ストして使ってくれるかどうかに大きく影響します。 とくにゴールデンハムスターでは、小さすぎると使ってくれず、大きすぎると巣箱の中にトイレを作ってしまうことがあります。 大きさとしては、トイレよりちょっと大きいくらい、巣材を入れる前で、ハムスターの周囲にちょっと余裕があるかな?という位がよいです。 これが、ハムスターの体長の2倍近くもあるようだと、巣箱の一角がトイレになってしまうことが少なくないです。 巣箱が小さいとき、ハムスターから見ると、ケージ全体が「巣」、巣箱が寝床になりますが、巣箱が大きいと、巣箱が「巣」でその中に寝床とトイレと餌置き場がある という認識になってしまうようです。
(2)どんな巣箱を使っているか?
うちで今使っている巣箱は、右の写真のような市販のものか、または、ティッシュの箱を半分に切ったもの(左の写真)です。
その他に、下の絵のような市販のものも使ったことがあります。
市販の巣箱で気を付けなければならないのは、通気性が十分にあることと、屋根が外れることです。 通気性が足りない場合には、ハムスターから発生する湿度が全て巣箱の中にこもってしまうので、結露の原因になります。 一時期某社のケージに付属していた、木の枝をかたどった横長なタイプの巣箱は、通気性が全くなく、出入り口をハムスターが塞いでしまうと中が結露することが多く、私は全くハムスターには向いていないと思っています。
また、屋根が外れるかどうかは、掃除のしやすさの面で大きいです。屋根が外れれば、巣箱の隅々まで掃除してやることができますが、開口部が小さい巣箱の場合には、指の届かない場所にどうしても汚れがたまってしまうことがあります。
材質にも気を付けた方がよいでしょう。 木製のものはハムスターには優しいのですが、一度トイレになってしまうと、その後ずっとトイレになってしまう(洗っても臭いを落とすことができない)ので、気を付けた方がよいです。
また、うちでは1匹だけ、トイレ用に入れた角バス(特大)を巣箱にしてしまったために、下の写真のように少し小さめのトイレを別に用意してあげた例もあります。
(3)ティッシュ箱の巣箱
ティッシュの箱を半分に切った巣箱というのは、以前からよく使われていたのですが、最近になってティッシュペーパーの規格が変わって、箱の高さが1cmほど低くなってしまいました。 その結果、箱を半分に切っただけでは、巣の高さが足りずに、巣箱の中で身繕いができない場合などが出てきてしまいました。 そこでうちでは、半分に切っただけでなく、開口部を大きくしてあげることでこの問題を回避しています。
3.巣材には何を?
巣材の選択肢というのは、実は広そうに見えてさして広くないように思います。 たとえばウッドチップの敷き材をそのまま巣材としても使ってもらうとか、新聞紙を裂いたやつも敷き材と兼用可能とか・・・。 あと、ちょっと凝ったのだと、出てくる紙がチャーハンじゃなくて、焼きそばのタイプのシュレッダーからでてくる紙(だけど、ちゃんと縁がギザギサじゃなくて、ちゃんと処理してある高級なシュレッダーのやつ)なんかも使えます。 うちでずっとお世話になっている動物病院では、このタイプのシュレッダーを使っているようです。
で、結局うちでは、敷き材を使わない関係もあって、ティッシュペーパーを裂かずにそのまま与えています。
ウッドチップについては、やはり敷き材と同じようにアレルギーが怖いので却下して、新聞紙やその他の巣材との比較をいろいろと考えてみたのですが、結果として、生体に対する毒性についてきちんと答えが用意されているのはティッシペーパーだったというのと、「頬袋の中で溶けない、ほぐれにくいほうが安全ではないか?」というのとで、うちでは新聞など、溶けやすい紙や、広告など色刷りの紙は却下しました。 これは、NIFTYのペットほ乳類フォーラムのデータライブラリー(*1)にある、「はむと暮らそう(暫定版)」というテキストからの受け売りに、私なりの考えを追加したものでもあります。
(*1) NIFTYのペットほ乳類フォーラム(FPETMAM)には、さまざまな動物(犬猫を除くほ乳類)についての飼育情報がたくさん蓄積され ています。 データライブラリーのデータを直接ダウンロードするためには、NIFTYの会員である必要があります。(もどる)
(*2) ハムと暮らそう(暫定版)は、NIFTYのFPETMAMのデータライブラリーの1番の#1にあります。(もどる)